幸せを感じる朝 2023-06-15 ロヴェの武骨で大きな手が優しく肌を撫でる感触がたまらない。 首筋や耳の後ろ、こめかみに降る口づけは求められている感じがした。 腹部に負担がかからないように後ろから抱きかかえられていて、ゆっくりゆっくりと中を擦っていくロヴェの昂ぶりにゾクゾ… 続きを読む
家族の団らん 2023-06-15 夕刻が近づき、ナディアルが娘を迎えに来たが、まだレヴィーと離れたがらないので今夜は一緒に食事をすることとなった。 最近ではわりとよくある展開だ。 国王一家と宰相一家、六人で食卓を囲むのはこれで何度目か。 初めはベルイがエルを膝の上に載せて… 続きを読む
和やかな温室風景 2023-06-15 相変わらず万年春のような庭園では、時折ひらひらと蝶が横切っていく。 ロヴェに聞いた話では数種の妖精もここで暮らしているらしい。 いまでは昔語りとも言える存在だが、あまり人の目に触れないだけで案外すぐ傍にいるのだとか。 初めて草原に行った時… 続きを読む
賑やかな目覚め 2023-06-15 ウトウトと浅い眠りから覚めると、すぐ傍から可愛らしい子供の笑い声が聞こえてきた。 朝から元気に騒いでいる我が子をたしなめているのは、毎日聞いていてもうっとりとしてしまいそうな、聞き心地のいい優しい低音。 しばらくそのまま二人の様子に耳を傾… 続きを読む
愛の誓いは永遠に 2023-06-07 ロザハールの家門が国の力で潰えたのは建国以来初めてのことだった。 獣人を非道に扱い、非人道な研究を行っていたとしてルダール伯爵家は爵位領地ともに没収、当主を含む研究に関与した者たちは全員処刑が執行された。 自国民にここまで重たい処断が行わ… 続きを読む
番として迎えた朝 2023-06-07 囁いた言葉が効いたのか、夜が更けてもロヴェは一向にリトの体を離そうとしない。 さすがに数刻も続くと指先に力も入らなくなってくるのだが、時折甘えるように首筋を甘噛みしたり縋るみたいに名を呼んだりするので、リトも彼を手放せない気持ちになる。 … 続きを読む
初めての夜を二人で 2023-06-07 ロヴェに抱き上げられたまま連れられてきたいつもと違う寝室は、柔らかな室内灯に照らされている。 普段と異なるせいかやけに空間がしんと静まって感じられ、二人の鼓動や微かな呼気まで響きそうに思えた。 どんどんと胸の音が逸り、恥ずかしくなってロヴ… 続きを読む
二人で過ごす夜 2023-06-07 草原や森の散策のあとにロヴェが言っていた王族専用の屋敷へ移動した。 屋敷の前には後発の馬車が駐まっており、リトやロヴェの着替え、身の回り品が積み込まれているようだ。 馬を下りて見上げた二階建ての屋敷は、王宮を見慣れたせいか想像以上にこぢん… 続きを読む
こぼれ落ちる愛情 2023-06-07 のんびりと草原を歩いているだけで爽やかで温かな風が吹き抜けていき、とても心地良い。 森に近い大木の木陰ではミリィを筆頭にして、騎士たちが休憩所を作っている最中だ。 騒がしい世界から隔離された静かで穏やかな空間。 まるで草原にロヴェと自分し… 続きを読む
思いやる優しい心 2023-06-07 案内された病室は一人部屋の静かな空間。柔らかな陽射しが降り注ぐベッドの上で、窓の外を眺める横顔があった。 リトの気配に気づいたのか、ゆっくりと振り向いた彼が小さく微笑んだ。 痩せこけてボロボロだった肌は栄養が行き渡り始めたらしく、わずかに… 続きを読む