夏と太陽と臆病な僕
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同級生/片想い/いじめられっ子×人気者

 ふと君の笑い声が響いた。熱い日差しの中で君は眩しい笑顔を浮かべる。暑い熱い――と零しながらも、いつもここに来て僕の隣に座る君はひどくお人好しだ。
 今日はパンの争奪戦に勝利したようで昼ご飯は潤沢だ。そのおこぼれをもらいながら僕は君の笑顔を盗み見て、ふっと口を緩めてしまう。

「これ好きだろ」

「うん」

「これも食え。すげぇうまいぞ」

 僕は君の笑顔だけでお腹いっぱいになれるけど。僕のために、僕だけのために君がしてくれることすべてが嬉しい。
 君が好きだよ――そんな言葉さえ伝えられないけど。いまが幸せって思えるんだ。

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