小話名刺メーカー しおりを挟む前 次繋げない想い お前の代わりはいないんだよ。 そう言ってきつく抱き寄せられた。 柔らかな優しい香りが鼻孔に広がって胸が締めつけられる。 少し前の自分ならば、その言葉に喜び勇んで腕を伸ばしていただろう。 けれどいま、君の左手に光るものがある。 それはさよならの合図。 この手はもう決して伸ばせない。「#文芸リレー」より 最後の文、台詞を最初の文にして書くWEB拍手 しおりを挟む