おいしい恋が舞い降りる

おいしい恋が舞い降りる・リクエスト

既存作アンケートでリクエストいただきました「おいしい恋が舞い降りる」今回は続編である『おいしい恋はあなたの傍で』を書かせていただきました!短編を全5話、更新!!次回のSweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました現在執筆中です。出来…

待てもお預けもできない

 確約を得てのんびりと食事をした雄史たちは、晩酌に移行するとソファでいちゃいちゃし始めた。 なんとなく甘い雰囲気を察したのか、にゃむがふて腐れて雄史に何度も猫パンチを食らわせ、暴れた結果―― にゃむの尻尾に引っかかったグラスが勢いよく倒れ、…

新しい場所といつもの風景

 思いがけない志織の本音を聞いて、その日は感情が爆発したものの、いま考えると引っ越しが決まるまでもっと出入りしておけば良かった。 ――と雄史が思ったのは、引っ越し当日だ。 部屋の明け渡しまで、三ヶ月近くあると高をくくっていたが、あっという間…

大きな愛情のかたまり

 急いでカフェへ向かうと、店内には志織と見慣れた常連、初めて見るイケメンがいた。 店の扉を開けて立ち止まっている雄史に、志織は不思議そうな表情を浮かべる。「雄史?」「はっ! すみません! 志織さん、ただいまです」「ああ、おかえり」 かけられ…

まさかの確信犯?

 いざ引っ越し、物件探しと言っても、ピンポイントな条件に合う場所はそう簡単に見つからない。 あれから毎日、雄史は休憩時間、帰宅後にネットを徘徊。 駅前の不動産に良い物件があればぜひ連絡を、と相談もしてきた。 いくら志織の傍にいたいからと、収…

入り浸りすぎ問題

 ぬくぬくの布団とふかふかの恋人の胸。 暢気にニヤニヤとしながら寝ていた雄史だが、肩を揺すられて眠りの淵から意識を浮上させた。「|雄《ゆう》|史《し》、アラームが鳴ってる」「あ……すみません。あまりにも寝心地が良くて」 目が覚めるといつもの…

今年も、それからも

 雄史と身体を重ねるまで、志織はまったくネコの経験がなかった。しかしいざ抱かれてみると、あまりの良さにハマってしまった。 特に彼は体力も腕力もあるので、少しばかりねだっても、身体を預けても、受けて止めてもらえる。「うわっ、これめちゃくちゃ眺…

姫始めは待てません

 なにかそれらしいことを、言ったのかと聞いたら、恋人ができたとしか言っていないという。 それなのに一目見ただけで、彼に見抜かれるとは、どれほど普段から顔に出ているのか。しかしまあ、素直な性格だからなと、志織はそれ以上はなにも言わなかった。「…

おいしい恋が舞い降りる

「おいしい恋が舞い降りる」年下わんこ×包容系男前番外編・お正月短編全5話※R18第五話「今年も、それからも」お正月短編はこれにて完結です。お付き合いいただきありがとうございました!