はじまりの恋

告白02

 一人になった空間で僕はぼんやりと窓の外を眺めていた。 二階の窓から見える景色の中では、わずかに残るピンクの花がゆらゆらと風に吹かれ揺れていた。もうすでにほとんどが葉桜になりかけているが、それでも柔らかい色合いは見ていて心が和むものだ。 し…

告白01

 僕はどこにでもいるような、ごくごく普通の高校教師だ。 けれどそんな自分にごくごく普通ではない、思いの寄らない言葉が投げかけられた。そしてその言葉に思わず口を開けたまま、僕は時間が止まったように身を固めてしまった。 視線の先で彼は、間抜けた…