しあわせのカタチ

13周年感謝!3作品更新しました

いつもご訪問くださりありがとうございます。感謝を込めまして先日行ったアンケートでいただいたリクエストを元に短編を書きました。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができましたしあわせのカタチ遅咲きの…

心のアルバム更新中

 間接照明が灯る薄明るい空間で、もうずっと俺の上擦った声と瑛冶の興奮した息づかいが響いている。 いつもとは違いゆっくりと腰を使う瑛冶は、自身がイキそうになると動きを止め、落ち着いた頃にまた動き出す。 おかげでこちらは長い間、快楽の責め苦にあ…

夜のお誘い?

 就寝前、明日のタスクを整理している俺の傍で、瑛冶が夕刻に取り込んだ洗濯物にアイロンをかけていた。 ジャケット類は別として、クリーニング代がほとんどかからないのはこの男のおかげだ。 歳の離れた弟たちの面倒を見たり、母親の代わりに家事をこなし…

二人の予定

 駅前は瑛冶がよく利用するだけあって買い物が便利だ。 スーパーだけでなく商店街も充実している。たまに仕事帰り、一緒に買い物をする程度なのでそれほど詳しくはないけれど。 誕生日のケーキは商店街の店に何度か世話になった。 目的の店は駅を挟んだ先…

変わらない朝

 何年も一緒に暮らしていると、いつの間に当たり前に感じ始める事柄が増える。 目覚めたときに「おはよう」と言って髪を撫でてくれる仕草や、頬や額に落とされるキス。 ふっと眠りから意識が浮上して、無意識に隣へ手を伸ばしたら冷たいシーツに触れた。 …

コトノハ/08

 いつもはあまり聞けない、甘い声が耳から浸食してきて、頭が馬鹿になりそうだ。「先輩、好き。ねぇ、ちゃんと聞こえてる? 広海先輩、愛してる」 ベッドに上半身を埋める、彼の背中に俺の汗が滴る。何回イったか、わからないくらいに、俺に啼かされている…

《小説》しあわせのカタチ

連載*全8話/R18短篇シリーズ:しあわせのカタチ「コトノハ/08」その中にいっぱい詰まった愛おしい想い最後までお付き合いくださりありがとうございました。次は一年以内に更新したいなぁと思います。

コトノハ/07

 静かな室内で粘る水音と、広海先輩の上擦った声が混じり合う。 相変わらず口を覆っているが、熱い息が指の隙間からこぼれて、かなり限界が近いのがわかる。「可愛い。先輩、めちゃくちゃ可愛い」 すぐにでもイキそうなんだな、というのが手のひらに伝わっ…

コトノハ/06

 駅前でタクシーを拾って、広海先輩を押し込んだ。嫌そうな顔はしていたけれど、気が引ける部分があるのか、大人しかった。 そこにつけ込む俺は、なかなかに最低な気がする。だとしても早く、二人っきりになりたかった。「お前、明日は朝早いんじゃなかった…