夏日-48

 いまどうしても触れたくて仕方がなかった。なぜだかわからないけれど、藤堂のぬくもりを触れて確かめたかったのだ。僕が不安になってはいけないと、そう思ったはずなのに心が揺れる。

 この時の不安がのちに大きな波紋を広げることを、僕はまだ知らない――。

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