始まり-06

「おかえり」

 ずっと言いたかった言葉を口にしたら、なんだか胸が熱くなってきた。慌てて俯いたら込み上がってきたものがあふれて、はらはらとこぼれ落ちてきてしまう。あふれだすものは止まらなくて「ごめん」と謝ったら、大きな手で頬を拭うように撫でられた。そしてしっかりと肩を抱き寄せられる。

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