小話名刺メーカー しおりを挟む前 次ある日の空 空を見上げる。青空が見えていたそこはいまは重苦しい雲に覆われていた。 ぽつんと頬に落ちてきたものに目を瞬かせ、アスファルトに増えた小さな点を見つめる。次第にしっとり濡れてくる髪が緩く波打つ。 足早になっていく人波をぼんやりと目に映しながら、もう一度空を見上げた。けれど――「なにしてるの、帰ろう」ふいに叩かれた肩。振り返れば藍色の傘が空を遮った。#雨という文字を使わずに雨が降るを文学的に表現してみろ TwitterタグよりWEB拍手 しおりを挟む