夜のお誘い?
就寝前、明日のタスクを整理している俺の傍で、瑛冶が夕刻に取り込んだ洗濯物にアイロンをかけていた。 ジャケット類は別として、クリーニング代がほとんどかからないのはこの男のおかげだ。 歳の離れた弟たちの面倒を見たり、母親の代わりに家事をこなし…
しあわせのカタチ 《閑話》今日も明日もその先もシリーズ
二人の予定
駅前は瑛冶がよく利用するだけあって買い物が便利だ。 スーパーだけでなく商店街も充実している。たまに仕事帰り、一緒に買い物をする程度なのでそれほど詳しくはないけれど。 誕生日のケーキは商店街の店に何度か世話になった。 目的の店は駅を挟んだ先…
しあわせのカタチ 《閑話》今日も明日もその先もシリーズ
変わらない朝
何年も一緒に暮らしていると、いつの間に当たり前に感じ始める事柄が増える。 目覚めたときに「おはよう」と言って髪を撫でてくれる仕草や、頬や額に落とされるキス。 ふっと眠りから意識が浮上して、無意識に隣へ手を伸ばしたら冷たいシーツに触れた。 …
しあわせのカタチ 《閑話》今日も明日もその先もシリーズ
可愛い子猫の愛し方
指だけで何度もイかせてから、ようやく伊上は自身の昂ぶりを取り出す。 くったりと力の抜けた天希の脚を抱え上げ、ローションをこぼす小さな孔に先端を擦りつけると、素直な体が反応してそこがひくりと動いた。「挿れていい?」「……ぅん、欲しい」 とろ…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました キュートな子猫の可愛がり方シリーズ
本日の時間外労働
いま、赤子のいる夫婦のような気分を味わっている。 腹が減ったと泣きわめく子猫は伊上の手でミルクを与えられ、満足そうに喉を鳴らしていた。 そんな様子を見ている天希は少しだけ不服そうだ。 最初は彼がミルクをあげようとしたのだけれど、上手く行か…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました キュートな子猫の可愛がり方シリーズ
落ち着かない初めての感情
入れ違いでバスルームへ向かった伊上が部屋へ戻ると、いつもならベッドで寝転がっている天希が床に座っていた。 ベッドに背を預けスマートフォンをいじっていた彼は、戻ってきた恋人に気づくと表情を明るくする。「別にベッドへ上がっても構わないのに」「…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました キュートな子猫の可愛がり方シリーズ
久しぶりの逢瀬とおまけ
昼頃まで晴れていた空は夕刻が近づき、どんよりとした薄暗い灰色に変わっていた。 ぽつんと窓ガラスに雨粒が落ちたことに気づいたのは、部屋の主ではなく側仕えの篠原だ。 彼の視線が動いたのを見て、つられるように書面へ向けられていた伊上の目線が動く…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました キュートな子猫の可愛がり方シリーズ
第三話
いきなり身体を片腕に抱き上げられ、乱雑にバスタオルを掴み取った伊上に、ベッドへ連れ去られる。そのままベッドへ下ろされそうになり、天希はなんとか引き止めた。 いくら夏でもろくに髪を乾かさずにいれば、風邪を引く可能性がある。 ふて腐れた顔をす…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました 溶けてしまいそうな夏の日シリーズ
第二話
乱入されたらゆっくりシャワーを浴びている場合ではない。 急いでバスルームに飛び込んだ天希だったが、髪を洗っている時点でふと気づいた。伊上のことだから、タイミングを見計らって入ってくるのではないか。 少しばかり深呼吸して、落ち着きを取り戻す…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました 溶けてしまいそうな夏の日シリーズ
第一話
梅雨が明けて夏の暑さが厳しい七月の半ば。 大学の講義を終えた天希は友人たちと別れ、そそくさとキャンパスをあとにする。脇目も降らずに黙々と歩く彼が向かう先は、いつも決まっていた。 正門を出て最寄り駅とは逆方向へ進み、車通りの少ない裏道に抜け…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました 溶けてしまいそうな夏の日シリーズ
恋する二人の今日は花丸?
採光の明るい広いフロアに、整然と並ぶデスク。そこではキーボードを叩く音や、電話に応対する声が聞こえている。 まだ記憶に新しいその場所――幸島ファイナンスのオフィスを横目に、天希は前を歩く人の背中についていく。息子に背中で語ると言わしめるだ…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました 極甘彼氏を喜ばせる方法シリーズ
欲しくてたまらなくなる
しんとした空間にぐちゃぐちゃと、ローションの粘ついたいやらしい水音が響いている。 目の前にはギラギラとした欲を浮かべる目があり、視線をそらすことすら許してくれない。天希は恥ずかしさで、身体が燃えるほどに熱かった。 恋人の前で脚を開いて、自…
Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました 極甘彼氏を喜ばせる方法シリーズ