Sweet☆Sweet~蜂蜜よりも甘い彼氏ができました

第三話

 いきなり身体を片腕に抱き上げられ、乱雑にバスタオルを掴み取った伊上に、ベッドへ連れ去られる。そのままベッドへ下ろされそうになり、天希はなんとか引き止めた。 いくら夏でもろくに髪を乾かさずにいれば、風邪を引く可能性がある。 ふて腐れた顔をす…

第二話

 乱入されたらゆっくりシャワーを浴びている場合ではない。 急いでバスルームに飛び込んだ天希だったが、髪を洗っている時点でふと気づいた。伊上のことだから、タイミングを見計らって入ってくるのではないか。 少しばかり深呼吸して、落ち着きを取り戻す…

第一話

 梅雨が明けて夏の暑さが厳しい七月の半ば。 大学の講義を終えた天希は友人たちと別れ、そそくさとキャンパスをあとにする。脇目も降らずに黙々と歩く彼が向かう先は、いつも決まっていた。 正門を出て最寄り駅とは逆方向へ進み、車通りの少ない裏道に抜け…

欲しくてたまらなくなる

 しんとした空間にぐちゃぐちゃと、ローションの粘ついたいやらしい水音が響いている。 目の前にはギラギラとした欲を浮かべる目があり、視線をそらすことすら許してくれない。天希は恥ずかしさで、身体が燃えるほどに熱かった。 恋人の前で脚を開いて、自…

優しい恋人とおねだり

 家に着くなり、またなし崩しに――そう予想していたのに、伊上は以前のようにがっつくことはせず、紳士的に天希を風呂へと促した。 少しばかり拍子抜けではあったが、別段あのシチュエーションが良かったわけではない。 たまに、くらいであれば、一方的に…

何度だって言える

 二ノ宮家に帰り着いたのは日の暮れた頃だった。成治たちの心配をしていた天希は、すぐさま二人を居間に呼んだ。 田島の顔に青あざの一つや二つ、想像していたのに、現実はそれとは大きく異なっていた。その有様を見て、天希は自分を膝に乗せる恋人を睨み付…