おいしい恋が舞い降りる

「おいしい恋が舞い降りる」あなたの優しさが世界のすべてを変えた。年下わんこ×包容系男前全21話※R18第十三話「二人のクリスマス」二人で迎える初めての聖夜想いはなお募っていく

　口づけを交わしたあの日を境に、雄史の毎日はさらに変化をしていった。　一日、また一日と、時間を重ねるたびに――愛おしさが日ごと膨れ上がっていくような気分だ――そんな一文や台詞は、小説や漫画、はたまたドラマや映画で見聞きしたことがある気がする…

　そこにたどり着くまでの時間、雄史の胸に広がっていたのは焦りと不安――そして恐怖だ。震えて何度も足が止まりそうになって、それでも泣きそうになりながら走った。　目的の場所へ着いて、開ききらない自動ドアの隙間に身体を滑り込ませると、飛びつく勢い…

「おいしい恋が舞い降りる」あなたの優しさが世界のすべてを変えた。年下わんこ×包容系男前全21話※R18第十二話「心にある想い」ずっとあった想いにようやく気づくもう遅かったですか？

　なぜあれほどまでに、ショックを受けたのだろう。冷静に考えてみると、自分の慌てふためき方は、異常だったのではないか。　男性に、同性に告白をされたから、と言うだけでは済まないような。　志織からの思いがけない告白に、しばらくその場で固まったあと…

「おいしい恋が舞い降りる」あなたの優しさが世界のすべてを変えた。年下わんこ×包容系男前全21話※R18第十二話「会いたい会えない」告白の返事に答えられないまま時間だけが過ぎていく

　行き当たった考えに、雄史の口が無意識に口が引き結ばれる。別に彼が自分だけを構ってくれていると、うぬぼれていたわけではない。　そう思うものの、急に見知らぬ誰かに志織を取り上げられたような気分になった。「やっぱり志織さん、彼女いるんですか？」…

「おいしい恋が舞い降りる」あなたの優しさが世界のすべてを変えた。年下わんこ×包容系男前全21話※R18第十一話「思いがけない告白」時間だけが過ぎていく自分でも気づかなかった本音

「おいしい恋が舞い降りる」あなたの優しさが世界のすべてを変えた。年下わんこ×包容系男前全21話※R18第十話「小さな嫉妬」誰かの目を惹くのは当然だと思うそれでも胸が落ち着かない気持ちになる

　時刻ぴったりにカフェに着けば、人数の変更を伝えていたのか、それとも元より二人で予約していたのか、すんなりと席に通してもらえた。　しかしやはりおいしいケーキのあるカフェは、女性客がほとんどだ。いや、むしろそれしかいないと言ってもいい。　それ…